競売vs任意売却!不動産売却の成功の鍵は?
2023/08/03
不動産を売却する際、競売と任意売却の2つの方法があります。競売は一定の期間内に最高額の入札者が落札し、任意売却は債権者と交渉した上で一定の条件で売却する方法です。どちらもメリット・デメリットがあるため、不動産売却の成功を見据えた選択が求められます。本記事では、競売と任意売却の特徴やそれぞれのメリット・デメリット、そして成功の鍵について解説します。
目次
競売と任意売却の違いとは?
不動産を売却する際には、競売や任意売却の選択肢があります。しかし、両者には大きな違いがあります。 まず、競売とは、強制的に行われる売却方法です。競売は、債務者が債務を返すことができず、債権者が裁判所に申し立てた場合に実施されます。競売では、最高額を提示した人が落札者となり、不動産が売却されます。競売では、債務者が不動産を権利を喪失してしまい、落札価格が債務額を下回ってしまう可能性もあります。 一方、任意売却は、債務者と債権者の合意のもと、自由に売却することができる方法です。任意売却では、売却価格が債務額を超えた場合、余分なお金を債務者が受け取ることができます。また、任意売却では、不動産を自分の意思で売却することができるため、落札価格が債務額を下回ることもありません。 つまり、競売は、債務者にとっては不利な方法であり、任意売却は、債務者にとっても有利な方法となることが多いです。不動産を売却する際には、自身の立場や状況を考慮し、適切な売却方法を選択する必要があります。
不動産売却で成功するために必要なこと
不動産売却を成功させるためには、いくつかのポイントがあります。まずは、正確な評価価格を把握することが必要です。不動産はその時々の市場価値によって変動します。そのため、信頼できる不動産会社や不動産鑑定士に依頼することが必要不可欠です。 また、売却時期も重要なポイントです。不動産市場の状況や経済状況などによって、差が生じる場合があります。最適な売却時期を見極めるためには、不動産業界に精通した専門家に相談することをおすすめします。 売却にあたっては、物件の状態を整えることも大切です。居住中であれば、清掃や整理整頓を行い、印象を良くすることが必要です。また、修繕やリフォームなどが必要であれば、適切に処理することが重要です。 最後に、売却価格によって手数料が発生するため、適切な価格設定が必要です。高価格で設定しすぎた場合、売却が遅れ、結果的に低価格での売却につながることもあります。逆に低価格で設定しすぎた場合は、損失を被る可能性が高くなります。適正な価格設定には、専門家の見解を参考にすることが望ましいでしょう。 以上のように、不動産売却を成功させるためには、正確な評価価格の把握、最適な売却時期の見極め、物件の状態の整備、適正な価格設定が必要不可欠となります。専門家の見解を参考にしながら、慎重に進めることが重要です。
競売による不動産売却のデメリットとは?
競売による不動産売却は、オークション形式で不動産を販売する方法です。競売には買手が付かない場合があり、市場価値を下回る価格で売却される可能性があります。 また、競売による売却は時間的制約があります。不動産売却手続きが始まってから短期的に売却する必要があり、買主は物件の内部状況や周辺環境などを詳しく把握することが困難なため、買主にとって不確実性が残ることがあります。 以上のように、競売による不動産売却にはいくつかのデメリットがあります。競売は任意売却が成功しなかった場合の二次的な売却手段と考えるべきでしょう。
任意売却の特徴とは
任意売却とは、住宅ローンの支払いができなくなった場合に、債権者(金融機関)の了承のもと一定の条件で不動産を売却することをいいます。
本来、売却資金で住宅ローンの残債が完済できない場合は、売却を完了することができません。売却資金で完済できない状態で不動産を売却するには、完済するために必要な不足分の資金を別途準備する必要があります。
なぜなら、不動産を売却する場合、住宅ローンなどを借りたときに不動産に設定された金融機関の抵当権を抹消しなければ引渡しができず、抵当権を抹消するためには住宅ローンの完済が条件となっているからです。
しかし、任意売却の場合は、売却によって住宅ローンを完済できない場合でも、債権者である金融機関の了承が得られれば、一定の条件のもと抵当権を解除してもらうことができます。
任意売却を行うにはまず、債権者(金融機関)への相談が必要です。その後、売却する不動産の査定を不動産会社に依頼し、査定額を踏まえて金融機関とも連携を取りながら売却活動に入ります。
任意売却のメリットとは?
・所有者の情報を非公開にできる
任意売却は、通常の不動産売却で売り出すのと同様に、物件所有者の情報が周囲に流れてしまうことはありません。
一方、競売の場合は、競売が決定すると裁判所の競売情報のWebサイト内に、対象の不動産の所在地や権利関係、物件写真などが公表されます。つまり、インターネットでこのような情報が公表されることで、その不動産や所有者を知る人たちに、競売となっている事実を知られてしまう恐れがあるのです。競売の事実を知られれば、所有者が経済的な苦境にあることも分かってしまいます。
・引越し費用の負担を軽減できる可能性がある
任意売却では、引越し代を売却資金から捻出できる場合があります。なぜなら、任意売却では、売却資金の配分を債権者と一部相談して決めることができるからです。債権者との交渉次第では、引越し費用など諸費用の一部を売却資金から負担してもらえる可能性もあります。
・引渡し日の希望を相談できる
任意売却では、債権者が認める任意売却の条件の範囲内であれば、契約条件や引渡し日などについて買主と相談することが可能です。つまり、所有者の仕事や学校などのスケジュールを考慮して、引渡し日を決めることができます。
このように任意売却には様々なメリットがあります。不動産の売却に迫られた際には専門業者に相談の上、まずは任意売却の方向で動かれることをお勧めいたします。